ジャニーズからメリー氏退任…芸能プロ「世代交代」の明暗
ナベプロ、ホリプロは成功 オスカーは…
他事務所に目を向ければ、目下、“美の総合商社”オスカープロモーションも経営陣の「世代交代」による影響が顕著だ。今年3月末に創業者の古賀誠一氏(78)が社長から会長に退き、長女と娘婿が経営を引き継いだのだが、その前後に、多くのベテラン社員が退社。社員へのパワハラ疑惑も報じられた。
そうした体制の激変も関係してか、オスカーも、今年に入ってから米倉涼子(45)を皮切りに、岡田結実(20)、ヨンア(34)、長谷川潤(34)、忽那汐里(27)、堀田茜(27)、福田沙紀(29)、紫吹淳(51)、そして剛力彩芽(28)といった所属タレントの“退所スパイラル”が止まらない。
やはりカリスマなき後の芸能プロの経営は難しいのか。しかしながら「経営者の世代交代がうまくいった例はいくらでもある」とスポーツ紙芸能デスクはこう話す。
「ナベプロやホリプロも世襲だが、比較的スムーズに世代交代している。ホリプロは、創業者である堀威夫氏が今年6月に“ファウンダー最高顧問”を退いたが、次男の堀義貴氏(54)が、2002年から社長を務めている。就任後は同社の改革を進め、今や業界団体『音事協』の代表としてコロナ禍のエンタメ業界の復活に奔走中。就任後にタレントや社員の流出が起こることなどはなかった」
芸能ジャーナリストの城下尊之氏は「芸能事務所は個人商店ですから、基本は世襲です」とした上で、その成否についてこう語る。
「一般の会社と同じです。2世がすべて優秀でないとは限らないし、その逆もしかり。芸能界での下積みもないボンボンが他の業界からやってきて重積を担うことになるケースも多々ある。しかし最終的には、ワンマンやカリスマなどといわれることの多い創業者が去った後、今までそれを支えてきたメンバーの話を十分に聞きながら、独自の決断を下していけるかどうか、古参のベテラン社員のサポートをどこまで引き出すことができるかに尽きると思います」
カリスマが去った後こそ、真価が問われている。