ムロツヨシ「親バカ青春白書」は“福田ワールド”が邪魔?
「福田監督のように『福田組』とか『福田ワールド』という“宣伝文句”が定着するのはヒットメーカーの証です。とはいえ、同時にそれはハンディキャップでもある」
そう語るのは、テレビコラムニストの亀井徳明氏だ。亀井氏は、オヤハルについて「最初から『福田ワールド』とか『ガッキー久々の出演』を前面に押し出さなくてもよかった」と、こう続ける。
「分かる世代には分かる小ネタやパロディーを散りばめるタイプの脚本や演出は、その“クセの強さ”がツボにはまった視聴者から熱く支持されます。ただ、ファンもパターンが分かってきたり、自分には伝わらないギャグがあったりすると、飽きてくる。名前で期待値が上がるぶん、そのギャップでファンから批判的な意見を書き込まれたりします。三谷幸喜さんや堤幸彦さん、宮藤官九郎さんなども、ファンから〈やりすぎ〉を指摘されて結果を出せなかった作品がいくつかありますよね。それをコントロールするのが、本来、プロデューサーの仕事のひとつのはずですが」
オヤハルでは福田監督ではなく、主演のムロが演出した第6話の方が〈見やすかった〉なんて意見もある。亀井氏がさらに続ける。