ジャニーズの女帝メリー喜多川氏の剛腕 忖度生んだ天の声
直接、反論があれば記事にも反映できるが、大半はノーコメント。熱愛事実を記事にしてもジャニーズに忖度するテレビ・新聞が後追いを控える。「報じれば他のタレントの取材ができなくなり、特オチにつながる」という背景が忖度を生んだ。
ネットのない時代は週刊誌だけが報道しても、独り相撲のようなもの。何事もなかったように終わる。まともに対応しないことが最良のスキャンダル対処法であるという慣例をつくり上げたのがメリー氏だった。スキャンダル報道後も基本的に無視する。その代わり、報じた側は、ファンからの電話やFAXによる抗議に往生した。「何とかなりませんか」と事務所に相談しても、「ファンが勝手にしていること」と相手にされず。所属タレントの番宣写真を借りにテレビ局に行けば「お宅には貸せません」とまさに忖度するかのように拒否されたこともあった。
大半のメディアの人間はメリー氏に会ったことがない。それでも名前だけは誰もが知っていた。メリー氏の名前を出されれば、水戸黄門の印籠のように多くのメディアがひれ伏す。メディアも含めて一目を置かれるメリー氏。その私生活は杳として知られていない。麻布十番界隈のそば屋・焼き鳥屋でひとり食べている姿が目撃されていた。ばったり会ってみたいと何度となく店に行ったが、偶然はなかった。普段は庶民的な一面を持つのも権力者らしい。