広がる大臣や知事のリモート会見はテレビカメラマン泣かせ
遅すぎた緊急事態宣言では新型コロナウイルスの感染拡散は止まらず、知事や医師は連日のメディア会見で危機を訴えているが、これにワイドショーのコメンテーターから「違和感がある」と突っ込みが入った。フジテレビ系「とくダネ!」のレギュラー、古市憲寿(社会学者)は、「(密になるなというなら)会見もオンラインですべき」という。たしかに、会見では記者たちは2メートル程度離れて座っているが、囲み取材では密集してしまう。
そこで、河野太郎行政改革相は定例会見をオンラインに切り替えた。大臣と記者を「Zoom(ズーム)」でつないで、モニター画面を通じてやりとりするのだ。初めてのときは衆院議員宿舎と庁内の会見室をつないで行われ、スクリーンの大臣に記者がマイクで質問するスタイルだった。会見室に記者が集まっていたことに河野大臣は「そっちにみなさんがお揃いなのは、想定と違った」と不満そうだったが、内閣府がセットしたのが1対1でつなぐ「バイ方式」だったためで、「マルチ方式」ならば各記者はそれぞれの場所から取材・質問をする。当面はオンライン会見を続けるとしていて、他の省庁にも呼びかけるという。さっそく茂木敏充外相が、訪問先のブラジルからオンラインで記者会見した。