「それじゃサブちゃん、東映に来るか?」全く非日常の世界

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 それから何と!! 一週間程して、東映、映画株式会社、東京大泉撮影所の門をくぐるのですよ。二十一だか二の頃でしたかネ。イザ入ると何とすぐに、昼開始の仕事をあてがわれて、オープンセットへ。競馬場の大勢の客の中の一人、馬に見立てた助監督が走るのを、応援したりハラハラしたりの芝居、まあ何んにも出来ずに終りました。ナルホドなあ、当り前だけど全く非日常の世界! 何か訳も無く面白くなってきた、ヨ~シ!! なんて思いましたな。

 でこの日はコレで終了、時間にして二時間程、見学なんて、生やさしい事を許してくれる筈がない。トットコ帰りまして、夜のバイトへ、で夕方五時に翌日の予定が出るので、電話を入れる。で翌日は又違う組の仕事。組と云うのは、監督の名前の下に、つまり市川崑監督なら市川組という事で。で今度はキャバレーの客、このシーンが終って次は通行人、やりましたネー懸命に。ベテランの先輩サン等は、余り写る処はやりたがらない。モッパラアタシ等に回ってくる。所謂仕出しというヤツ、エキストラとも云うか。ともかく、必死のパッチで頑張ってましたヨ。

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