著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

未知やすえ 新喜劇の“キレ芸”マドンナは不良少女役がきっかけ

公開日: 更新日:

 きっかけは阪神巨人さんの打ち合わせで、うめだ花月の楽屋に伺っていた1983~84年ごろでした。阪神巨人さんと台本の打ち合わせをしていた時に舞台を終えて楽屋に戻ってきた「やすえ・やすよ」と遭遇。「笑ってる場合ですよ!」(フジテレビ系)で見ていた「やすえ・やすよや……かわいい」と思った直後、相方のやすよさんからきついダメ出しをされ、「また怒られたんや」と意気消沈して大きなため息をついているやすえちゃん。阪神さんに「(本多さんに台本)書いてもろたらええのに」「先生、お願いします」という流れがあって、初対面から「先生」と呼ばれるようになったことから「やすえちゃん」と呼ばしてもらっていました。

 89年10月から90年3月までに延べ18万人を動員できないと存続できないという「吉本新喜劇やめよっカナ!?キャンペーン」が始まり、私も90年の2月に初めて新喜劇を書き、以降通常興行用60本、全国ツアー用1本を書かせてもらいました。そのほとんどに未知やすえさんに出演してもらい“キレ芸”のセリフをいくつも考えました。この頃から「やすえちゃん」から「えーちゃん」に呼び方が変わり親しくなっていき、本職の漫才とは違う新喜劇の壁にぶつかるたびに相談させてもらいました。

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