江口のりこ主演作「SUPER RICH」で見せる魅力…かぶる吉田羊には“興味なし”
「ドクターX」(テレビ朝日系)もいいけど、1時間遅れで放送される「SUPER RICH」(フジテレビ系)が面白い。視聴率は米倉涼子「ドクターX」の半分程度だが、江口のりこ「スーパーリッチ」の激しさ、粗暴さに思わず引き込まれる。
江口にとってゴールデン・プライム帯初の主演ドラマ。主演オファーを何人かが断った難役を江口が引き受けたという。断った女優には相似形の安藤サクラもいたとか。
苦労人の江口から見れば、仕事を選ぶ女優なんか「アホか」の心境だろうが、そんな反発心がドラマに反映され、力(リキ)が入っている。
物語は電子書籍のベンチャー企業が舞台。裕福な家庭に生まれた江口演じる氷河衛が幼い頃に両親を亡くし、大学時代に知り合った相棒(戸次重幸)と共同経営していた。
ところが、相棒にお金を使い込まれて会社存続の危機に。第1話では女性起業家として表彰されるはずが、髪を振り乱して会場に駆けつけ、ステージで「私にお金を貸して」と土下座した。第2話ではヤクザにボコボコにされた相棒がいる病院にかけつけ、平手打ちと蹴りを何発も。「金額の話なんかしてないねん」と、一緒に金の工面に奔走する必死の社員の思いをぶつけ、「金返せ」と絶叫する。オファーを断られたのはこういう演技ゆえではないか。