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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

"金八"を前にしても動じない 空気階段・水川かたまりの正直さのルーツ

公開日: 更新日:

 ニューヨーク・屋敷は「かたまりがカリスマになりつつある」と語った上で「本来の姿を隠してる」と主張する(フジテレビ「さんまのお笑い向上委員会」21年11月27日)。かたまりは一見、文化系でいわゆる「陰キャ」のイメージだ。それが“カリスマ化”に拍車をかけているようだが、実際はサッカー少年で「陽キャ」だった。

 小・中学ともにサッカーの強豪校の中で選抜に入ったりもしていた。だから女性にもモテて、何不自由のない学生生活を送っていた。高校はサッカーの強豪校ではなく、進学校に進学。楽しくサッカーをする道を選んだ。

 だが、慶応大学に入学したことで大きく運命が変わった。かたまりは自分にウソをついて方言を捨て、標準語をしゃべる器用なことなどできなかった。「~じゃが」という語尾の言葉で明るく振る舞っていると、内部進学のいわゆる“慶応ボーイ”に呼び出され、「じゃがいも星人か」とイジられた。

 それまでイジられたことのなかったかたまりにとって、そのショックはそれだけで大学を中退し、半ば引きこもり生活を送るようになるほど大きなものだった。

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