M-1王者・錦鯉と1位通過オズワルドの明暗を分けた“決定的な差”
それじゃあなぜ、決勝ファーストラウンドで他の2組に10ポイント差をつけて断トツだったオズワルドが錦鯉に敗れたのか。
「正直なところ、3組とも1本目のネタの方が爆笑を取っていた。明らかに最終決戦より1本目のネタの方が面白かったのは3組とも同じだったように思います。視聴者もたぶん、誰が勝ってもおかしくないと感じていたでしょうし、誰が勝っても文句はなかったんじゃないですか」と、芸能ライターのエリザベス松本氏がこう続ける。
「M-1の決勝では2人ともガチガチとか、片方が緊張しすぎて実力の半分も出し切れずに敗退するなんて、よくある話ですが、今回、一番緊張していたのは錦鯉の渡辺さんだったのでは。ただ、その緊張感がいい方に転んで勢いにつながっていた。〈今ここで勝ち切るんだ〉という気迫につながっていた。松本(人志)さんが〈一番バカ〉に票を入れたみたいなことを言っていましたが、それに尽きると思います。オズワルドもインディアンスも実力的には互角以上ですが、気迫と勢いは錦鯉が決定的に上回っていた。だからバカになり切れたわけで、他の審査員にも、それが伝わっていたのでしょう」
勝ち切った気迫が“男泣き”につながったのかもしれない。いずれにせよ今年の最終決戦は、文句なしにさわやかに決着した。