著者のコラム一覧
吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<115>「アプリコ」閉鎖、従業員たちは給料1カ月分の上乗せで解雇された

公開日: 更新日:

■在庫は投げ売り

 アプリコの閉鎖が決まり、従業員たちは在庫整理のためにお酒の投げ売りをすることになった。会社脇の大きな倉庫に見上げるばかりに積んであったお酒の在庫も、原価程度で投げ売りされた。私からすればむちゃくちゃであるが、投げ売りしても会社を潰したい人たちの懐が痛むわけではなく、したい放題なんだな、と憤っていた。早く早貴被告をアプリコの代表に据えて会社を閉鎖させて、遺産分割を終えて彼女が取り分を手にすれば、そこから成功報酬を受け取れる。それが彼女サイドの目的だとしか考えられなかった。

 アプリコの店じまいの広告が地元夕刊紙の紀伊民報に載るやいなや、目端の利く市民たちは倉庫に群がり、年代もののウイスキーはもちろんワイン、リキュールの類いまで飛ぶように売れた。結局、若い従業員たちは退職金代わりに1カ月分の給料が上乗せされた金額を支払われただけで18年7月31日に解雇され、酒の販売は終了してしまったのである。

「吉田とは会うな、しゃべるな」

 弁護士は事あるごとに早貴被告や番頭格のマコやん、そして金庫番の佐山さんにクギを刺していたようだが、私はみんなと連絡を取っていたし、食事にも行っていた。そして私は月命日にドン・ファン宅でお線香を上げるのをやめることはなかった。=つづく

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動