<114>野崎幸助さんからの相談「プロ野球の球団を持つならいくら必要?」
野崎幸助さんの資産がいくらになるのか、もともと私は全く興味がなかった。当然ながら私のモノではないし、計算する気にもならなかったからである。ただ、付き合っているうちにぼんやりとではあるが、総額が分かるようになってきた。
■亡くなる2カ月前にされた相談
「吉田さん、プロ野球の球団を持つには、いくらぐらい必要なんですか?」
亡くなる2カ月ほど前に南紀白浜空港に向かっている車の中で、彼が突然口にした。
「一体どうしたんですか?」
プロ野球に興味のない彼がそんなことを急に言い出したので驚いた。
「いやね、球団を持っていれば世間の信用は高まるでしょ。どのくらいあればいいのかなと思ってですね」
そうか、ドン・ファンは世間に認められる名誉職みたいなことを考えているのかな、と私は想像した。
「そうですね~、計算をしたことはありませんが、50億円ほどあれば一定の運用ができるんじゃないですか?」