著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

上島竜兵さんがトーク主体のバラエティー番組にはほとんど出演しなかった理由

公開日: 更新日:

「M-1出身の登竜門だったのが、上沼恵美子司会の関西ローカル番組。ここで試されるのがフリートーク力。上沼に面白いと言われればタレントとして伸びるが、はっきり“つまらん”のレッテルを貼られる芸人もいた。彼女の評価を今後、起用する際の判断材料にすることもあった」(在阪のテレビ関係者)

 実際、漫才は面白いが、トークはイマイチの人も少なくない。結果、フリートークに優れ、なおかつ司会者との相性の良さも加味された人たちがバラエティーでは生き残る。

 亡くなったダチョウ倶楽部の上島竜兵さん(享年61)はトーク主体のバラエティーにはほとんど出なかった。上島さんらダチョウ倶楽部の3人がひな壇に座りトークで返す番組はほとんど出ていない。体を張ったリアクション芸を主戦場に、敬愛していた志村けんさんとのコント番組に出演していた。

 昭和芸人の流れをくむ上島さんの矜持だったのだろう。

「芸人と俳優は似た面もあって、芸を見せることに全力を注ぎ、フリートークは二の次だった」(芸能関係者)時代から、芸よりもトーク力を必要とする場が増え、芸人が芸人として出られる場は激減。そこにコロナが追い打ちをかけた。「3密禁止」が打ち出され、上島さん不滅のギャグ、熱々おでんもチュー芸もできない。師匠と仰いだ志村さんもコロナで急死した。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 2

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  3. 3

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  4. 4

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  5. 5

    阪神・藤川監督が酔っぱらって口を衝いた打倒巨人「怪気炎」→掲載自粛要請で幻に

  1. 6

    巨人・小林誠司に“再婚相手”見つかった? 阿部監督が思い描く「田中将大復活」への青写真

  2. 7

    早実初等部が慶応幼稚舎に太刀打ちできない「伝統」以外の決定的な差

  3. 8

    「夢の超特急」計画の裏で住民困惑…愛知県春日井市で田んぼ・池・井戸が突然枯れた!

  4. 9

    フジテレビを救うのは経歴ピカピカの社外取締役ではなく“営業の猛者”と呼ばれる女性プロパーか?

  5. 10

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された