野田内閣が倒れ、2012年に第2次安倍内閣が誕生すると、「皇位継承は男系男子という私の方針は変わらない」として、報告書の女性宮家創設案を早々に白紙に戻してしまった。女性宮家に反対する理由を安倍氏はこう語っている。
〈仮に女性宮家を認め、そこに生まれたお子様に皇位継承権を認めた場合、それは「女系」となり、これまでの天皇制の歴史とはまったく異質になってしまうのである。男児が生まれたとしても、それは天皇系の血筋ではなく、女性宮と結婚した男性の血統、ということになるからだ。〉(「文藝春秋」2012年2月号)
安倍政権が続くかぎり、上皇さまの思いが実現されないことは確実となった。 (つづく)