ピース綾部祐二には2つの夢が「日本の英語を変える」と「ハリウッドスターになること」
まだ山の麓にいるけど頂上のハリウッドスターに
もうひとつは前から言っているハリウッドスターになることです。最終的にはレッドカーペットを歩くことが目標です。ニューヨークからロサンゼルスに移ったのはハリウッドが近いからではなく、なんとなく。直感です。NYに5年いたから次はLAかなという感じですね。
仮にハリウッドスターを頂上とすると、僕はまだ山の麓で登る準備をしている段階。車で麓に着いて、山登りに必要なリュックとかロープ、水筒、虫よけスプレーを準備している段階です。
でも、エンターテインメントは1合目からいきなり10合目に行ける世界です。これがスポーツなら1合目から2合目、3合目とやっていかないといけない。例えば、大ブレークしたピコ太郎さんには世界の山を1合目、2合目とかちょっとずつ登っているというより、いろいろと計算された上で突然、ヘリコプターから頂上に降り立ったイメージがあります。それが可能なのがエンタメの世界でもあると思います。だから僕も追いかけているんです。
そのための秘策? ないですね。何があるかわからないから、この山を登ってみようとしているということです。
■レッドカーペットを歩くのが目標
ハリウッドで僕がやるのはコメディー・アクターしかないでしょうね。日本で20年以上やってきたことを生かして、いつか1回でいいからレッドカーペットを味わうのが夢です。
40歳は成人してから20年の区切りです。この20年の間に経験、経済力とかいろんなものがある。その20年を生かした上で、例えば90歳になって生涯を終える時に、40歳から60歳までの自分が一番突っ走っていたと感じるようになっていたいですね。
僕の場合、40歳から5年間はニューヨークにいました。今の段階で自分をほめることができるのは2つだけです。ひとつは茨城の工場で働いていた僕が上京して芸人になったこと、もうひとつが40歳の時に渡米したことです。
今から思うと、不思議だったのはアメリカに行くと言い出した時のみんなの反応です。すごいと言われてもどうして? と思いました。まだ何も成し遂げていないし、スターになりたいなんて、アホなことを言って飛び出したわけですからね。
この本で書いたのはそんな僕の思いです。
(聞き手=峯田淳/日刊ゲンダイ)