「河瀬直美が見つめた東京五輪」に重大な放送倫理違反 「NHKは歴史捏造に加担」と識者断罪

公開日: 更新日:

 同日、NHKは「取材、編集、試写の各段階に問題があり、デモや広い意味での社会運動に対する関心が薄かったという指摘や、取材相手への配慮や誠意を欠いていたなどという指摘を真摯に受け止めます」とコメント。ネット上では、「東京五輪公式ドキュメンタリー映画の河瀬監督を追うドキュメントが偽装って……真実はどこ?」「また五輪? また河瀬監督?」という声も上がっている。

 同志社女子大教授(メディア論)の影山貴彦氏はこう言う。

「五輪反対派をおとしめるような内容を放送したことは、歴史の捏造に加担する罪深い行為。これだけBPOが綿密な調査の上で厳しい意見書を発表したにもかかわらず、NHKのコメントはあまりに紋切り型。視聴者に対する謝罪が抜け落ちている時点で“真摯”とは言い難い。NHKは事態を軽視し、お茶を濁しているとしか思えない。以前は早々に謝罪するのが最善策と言われていましたが“謝罪しない”“謝罪した跡を残さない”のが炎上回避策ととらえているとしたら大いなる間違い。NHKのニュースでこの件を扱い、NHKのコメントを神妙な面持ちで読み上げていたが、これは謝罪ではないし、アナウンサーに謝罪を任せるような態度も改めるべき。また、こういう重大な問題に我々視聴者も関心を持たなければならないでしょう」

 最初から最後まで醜聞まみれの東京五輪からはレガシーどころか腐臭が漂っている。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 2

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  3. 3

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  4. 4

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  5. 5

    阪神・藤川監督が酔っぱらって口を衝いた打倒巨人「怪気炎」→掲載自粛要請で幻に

  1. 6

    巨人・小林誠司に“再婚相手”見つかった? 阿部監督が思い描く「田中将大復活」への青写真

  2. 7

    早実初等部が慶応幼稚舎に太刀打ちできない「伝統」以外の決定的な差

  3. 8

    「夢の超特急」計画の裏で住民困惑…愛知県春日井市で田んぼ・池・井戸が突然枯れた!

  4. 9

    フジテレビを救うのは経歴ピカピカの社外取締役ではなく“営業の猛者”と呼ばれる女性プロパーか?

  5. 10

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された