玉川徹氏の騒動に思う ワイドショー司会者とコメンテーターの関係はドラマの主役と脇役に似ている
注目されていたテレビ朝日の玉川徹氏は番組を降りることも、会社を辞めることもなく「羽鳥慎一モーニングショー」に残留。コメンテーター席からは外れるが、ディレクターとして現場を取材。自身の取材したものだけスタジオで生報告する形で着地した。
「番組が朝の時間帯のトップに立ち続けている貢献者のひとりが玉川。好き嫌いはあれ、彼の意見で視聴者を引き付けたのは確か。番組を降りれば視聴率にも影響する。本来なら降板が本筋だが、週1でも番組に出ることを妥協点とした」(テレビ関係者)
日々のニュースをワイドに伝えるワイドショー。日々の内容はそう大差ないが、視聴率に差がつくのは司会者とコメンテーターのキャラを含めた人気だ。
「モーニングショー」は司会の羽鳥慎一のソフトで安定した司会進行と、対峙(たいじ)するように熱く語る玉川氏。絶妙な静と動のバランスの良さが人気に結び付いている。玉川氏のようなタイプのコメンテーターはそうはいない。取り扱いは難しいが、唯一無二の存在だから貴重なのだ。
ワイドショーの司会者とコメンテーターの関係はドラマの主役と脇役の関係にも似ている。昔から映画やドラマに敵役は欠かせない存在だった。特に勧善懲悪モノには必要不可欠だが、敵役は専門の悪役専科の俳優もいて、さほど敵役を気にすることはなかった。