静岡県裾野市・虐待の元保育士3人逮捕…ひろゆき氏「県警GJ」投稿も“現場認識不足”は否めず
■保育士の資格がなくても働けてしまう保育の現場
今回、3人の保育士は逮捕されたが、仮に実刑または、執行猶予がついた場合、保育士資格は取り消される。ただ、刑期が終わってから2年後には、再度、登録することは可能だという。また、取り消された理由まで把握できるシステムは現状ではまだ整備されていないそうだ。そう考えると、彼女たちが刑期を終えて保育士として再復帰することも可能ということだ。
また、保育園は保育士不足が常態化しており、保育士資格がなくても、保育補助員として、働けるケースが多い。クラスの担任は持てないが、行事や給食のサポートといった、保育士が、手が回らないところを全般的にサポートするのが保育補助員の役割だ。
よって、さくら保育園の問題を起こした保育士も、仮に保育士資格が取り消されても、状況次第では働く環境もあるだろう。
つまり、保育士の「免許取り消せ」はひろゆき氏が、保育の現場をあまり知らないことから出てしまった発言といえる。ひろゆき氏といえば、沖縄の辺野古基地問題で、「誰もいない」「(抗議日数を示した掲示板を)0日にした方がよくない?」とツイートし、沖縄県民を怒らせた。
ひろゆき氏は、まっとうなことを言うこともあるが、自分のテリトリー外の話題に関しては、ズレた発言をすることもある。完璧である必要もないが、もう少し「現場を知る」努力はしてもいいのかもしれない。
(松庭直/ジャーナリスト)