ジャニーズ事務所に著しく欠ける加害者意識…性被害証言報じるメディアに“注文”連発の噴飯
「どれだけ時間をかけても、勇気をもって声を上げた、被害に遭った方と対話し、法を超えた救済補償が必要だと思っている」
ジャニーズの東山紀之新社長は2度の会見でそう繰り返していた。圧力をかけて、取材対応もしてこなかったメディアとも「対話が必要で、僕自身がやることで深まればいい」と言っていた。その舌の根も乾かぬうちに、とはこのことか。連発する事務所HPからの「声明」で、途方もない被害者からの申告には「虚偽の話が複数ある」とし、そうした証言を報じるメディアに「十分な検証を」などと訴えた。
世界最悪級とされるジャニー喜多川氏による性加害。その実態が明らかになるなか、ジャニーズはもう収拾がつかなくなり、第三者に委ねているという「被害者救済委員会」も機能不全に陥っているとの見方が出てきている。
ジャニーズ事情に詳しい芸能関係者によると、こうして声を上げる契機となったのは、NHKによる先のスクープ。現在も放送中の同局「ザ少年倶楽部」で2002年秋、出演を希望する当時高校生だった男性がダンス練習参加のためにNHK放送センターを訪れたところ、ジャニー氏から男性用トイレの個室に連れ込まれ、下着を脱がされて、性被害に遭った。
その後も週末ごとに5回ほど、毒牙にかけられ、数カ月後に初めて拒んだところ、事務所から呼ばれなくなったという。
「『少年倶楽部』への出演も、ダンス練習参加者も、ジャニー氏がすべて差配していた。その判断は絶対で、『誰それを次週も呼べ』となったら、事務所はそれに従うだけ。番組プロデューサーらが、口を挟むとは考えられない。この当時高校生の男性はデビュー志望だったわけですし、そんなジャニー氏からお呼びがかかり、しかもその場所がNHKとなれば、親も安心するし、喜び勇んで出かけたはずです」(芸能プロ関係者)