旧ジャニーズ事務所の被害者感情を逆なでする「金満体質」…都内超一等地に不動産ジャブジャブ保有
旧ジャニーズ事務所の創業者であるジャニー喜多川氏(故人)による性加害問題をめぐり、被害者への補償の行方が注目されている。
今月2日に行われた旧ジャニーズ事務所の会見で、ジャニーズ側は、被害者救済委員会に478人から申し出があり、うち325人が被害を申告し、補償を求めていることを明らかにし、「法を超えた救済」をしていくと説明した。
「補償金額は被害内容によって最高500万円と一部メディアが報じているが、それだと強制性交の相場より低く、被害者が納得できる金額かどうかは微妙といわれてます」(マスコミ関係者)
一方、方向性の違いから離脱者が相次ぐ「ジャニーズ性加害問題当事者の会」は、新会社の売り上げの3%を救済基金の原資にあてるよう要求。副代表の石丸志門氏はユーチューブチャンネル「Arc Times」に出演し、「お金目当てです」と発言したことなどが波紋を呼んでいる。しかし石丸氏は同番組で「機械的に査定されて……ではなく、情状も含んで。それを自分たちが達成できれば、当事者の会に入っていない方々も同じように救済されるひとつのロールモデルになると思う」とその真意を語っていた。
■何をもって救済されたというのか
さらに8月4日に行われた国連の作業部会の会見後の会見で石丸氏は、「被害者救済というが、具体的にいくらもらったら満足なのか?」というある記者の質問に対し、静かな口調ながら、怒りを抑えてこう訴えていた。
「もし記者の皆さま方が、今日この会見の帰りにレイプに遭われて“救済します”と言われたら、何を求めますか? お金ですか? 謝罪ですか? 何をもって救済されたと判断しますか? この問いに答えられる方はいますか? そこをよくお考えいただきたいと思います」
会場に集まっていた約100人の報道関係者は静まり返っていた。自身も性被害によるフラッシュバックに悩まされ、2度の自殺未遂をしたという石丸氏は、以前、日刊ゲンダイにこうも語っていた。
「数百万円もらって留飲が下がる人もいれば、1億円積まれても許せないという人もいるでしょう。性被害を乗り越えた人もいれば、人生を台無しにしてしまった人もいる。性被害の受け止め方は人それぞれだし、同時にそれだけ重いんです」
石丸氏の発言は、“魂の殺人”といわれる性被害者それぞれの苦しみを丁寧に理解した上での補償を訴える切実なものだ。