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松尾潔音楽プロデューサー

1968年、福岡県出身。早稲田大学卒。音楽プロデューサー、作詞家、作曲家。MISIA、宇多田ヒカルのデビューにブレーンとして参加。プロデューサー、ソングライターとして、平井堅、CHEMISTRY、SMAP、JUJUらを手がける。EXILE「Ti Amo」(作詞・作曲)で第50回日本レコード大賞「大賞」を受賞。2022年12月、「帰郷」(天童よしみ)で第55回日本作詩大賞受賞。

NHK-FM「松尾潔のメロウな夜」終了決定 自分の番組打ち切りを体感するのは何ともせつない

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 じつはNHKは、現在第1放送と第2放送の2つがあるAMを2026年度から1波にまとめる方向なのだ。実質的には第2放送の閉局に近い。理由はネットの普及や経費削減とされる。この予定はすでにメディアで報じられているものの、まだ広くは知られていないのではないか。来たるべき2026年の閉局に先んじて、第2放送の語学番組の一部はFM深夜帯へ引っ越しを始めたというわけである。“先住民”のポップスは家を追われた形。うーむ。語学もそりゃ大切だけどね。コロナ禍で「不要不急」と断じられたエンタメは、ここでも弱いですなぁ。

 ぼくの世代は、ラジオから流れてくるポップスに人生の方向を決定づけられたひとがめずらしくない。音楽評論家スージー鈴木さん(1966年生まれ)もそのひとり。彼が東大阪で過ごした小中学校時代を活写した自伝的小説『弱い者らが夕暮れて、さらに弱い者たたきよる』(ブックマン社)では、全12章それぞれに付された曲名が、BGMの役割を超えて一つのキャラクターとして息づいている。音楽との邂逅の場としてラジオが欠かせなかったことも巧みに織り込みながら。

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