著者のコラム一覧
高倉文紀美少女・女優評論家

札幌市生まれ。女優評論家。Webサイト「タレントパワーランキング」(アーキテクト=https://tpranking.com/)、雑誌「日経エンタテインメント!」(日経BP社)などで女優や女性アイドルなどの取材・分析を手がける。映画パンフレット、芸能プロダクション・企業向け分析リポートの執筆も担当。note個人クリエーターページ(https://note.com/tokyodiorama/)。

「あの」はサブカル枠にとどまらず独特の違和感で番組の空気を変える“切り札”的存在

公開日: 更新日:

 小田急線・登戸駅前の空き地に、閉園になった向ケ丘遊園が近くにあったことにちなんでメリーゴーラウンドを運んで設置するという「非日常のにぎわい」をテーマにしたイベントに遭遇したことがあるが、ライトアップされた回転木馬が回る幻想的な姿を見ていて、あのちゃんの世界観が頭に浮かんできた。

 彼女は、テレビの世界にボディーブローをきかせて、「非日常」を持ち込む存在だ。

 親しみやすいタレントが人気を集め、コンプライアンスもあってなかなかバラエティー番組に大胆な非日常空間をつくるのが難しくなっている中で、ユニークで不思議な彼女は、すてきな違和感として番組の空気を変える切り札となっている。

 初期にはサブカルチャー好きな人たちの間で支持され、カルチャー雑誌「クイック・ジャパン」で特集が組まれた。だが、彼女はサブカル系の枠にとどまらず、もっと広い世界に飛び出した。サブカルのイメージで“消費”されることなく、コアな支持に限定されない人気者になったという点では、ももいろクローバーZに通じるものがある。

 あのは、タイムマシンに乗って令和にやって来たかのような女の子だ。未来から来たかもしれないし、ひょっとすると過去から来たのかもしれない……と思わせる新しさと懐かしさの両方を秘めているからこそ、幅広い年代で人気を集めているのだろう。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末