国会中継の方がマシ? NHK「午後LIVEニュースーン」大不振の原因とV字飛躍の秘訣…識者が指摘
■カギは「平時の放送を埋めるレギュラーコーナーの充実」
鳴り物入りで始まったにもかかわらず、何とも寂しい現状。同志社女子大学教授でメディアエンターテインメントを研究する影山貴彦氏は、視聴者から不評が上がる大きな要素として、「本来なら番組の長所として機能するはずだった長時間放送が、当初の目的通り機能していない」と指摘する。
「長い放送時間を取ることで、大災害や突発的な大事件が起きた際にはあふれる取材力をふんだんに生かして民放のワイドショーから視聴率を奪う体制を整えたと言えますが、実際に有事が起こるかは分かりませんし、そもそもメディアに関わる人間がそれを望むのは違うはずです。結果、平時にはレギュラーコーナーを淡々と放送することになりますが、その各コーナーを充実させる前に番組を始めてしまった感が否めないのです」
ニュースーンの放送時間は通常であれば2時間47分。影山氏はこの放送時間の中で、「1日1コーナーで良いから核となるコーナーを作り、視聴者がその時間になったらチャンネルをNHKに変えさせることが最も効果的」と語る。