著者のコラム一覧
てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

社会との繋がりを求め 爆笑問題・太田光は自らのスタンスを貫き通す

公開日: 更新日:

 世間的なイメージでは、太田はそんなネットの意見など気にしないと思われがちだが、実はそうではない。「見てもろくなことはないっていうのはわかっているんだけど、気にしないほうが無理。漫才がウケたか気にするのと同じように、自分が出た番組がどのように世間に受け止められたかというのは気にします」(小学館「週刊ポスト」24年4月26日号)と言い、逆に気にしないとダメだと語る。「社会と繋がっているのが大衆芸能だから」(同前)と。

 そのスタンスはデビュー当時から一貫している。チェルノブイリ原発事故や中国残留孤児を扱ったネタを披露。「テレビでは流せない」と散々言われつつも、「テレビって昔からがんじがらめのメディアだからね。ダメな言葉の線引きが変わっているだけで本質的にはほとんど変わっていない」(同前)とあくまでも大衆が見ることができるテレビでギリギリ可能な表現を模索し続けた。

 太田が主張するのをやめないのは「自分の思ってることしか話せないから」(「Quick Japan」=前出)。だから、言っているときにそんなに大ごとになるなんて思っていないという。一時は「#太田光をテレビに出すな」がSNSのトレンド入りすることもあった。それでも「人に嫌われることより、自分に嫌われるほうがいやだから」(KADOKAWA「ダ・ヴィンチweb」24年6月12日)と自らを貫き通している。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?

  2. 2

    小泉進次郎氏「死ぬまで働け」戦慄の年金プラン “標準モデル”は萩本欽一…なんでそうなるの?

  3. 3

    阪神・近本の“球宴サイクル安打”に感じる恥ずかしさ

  4. 4

    W杯8強へ森保J「5人の重要人物」 頭痛の種は主将・遠藤航の後継者…所属先でベンチ外危機

  5. 5

    貴景勝に今場所終了直後の「引退説」…満身創痍で大関陥落も「株・部屋」には不安なし

  1. 6

    大谷が2026年WBCを辞退する可能性…二刀流継続へ「右肘3度目手術」は絶対避けたい深刻事情

  2. 7

    竹内涼真“完全復活”の裏に元カノ吉谷彩子の幸せな新婚生活…「ブラックペアン2」でも存在感

  3. 8

    巨人が決められないバント、出ない適時打の八方ふさがり

  4. 9

    「負けた」はずの琴桜が「勝った」ウラ事情…疑惑の軍配が大炎上《翔猿がかわいそう》

  5. 10

    U18高校日本代表の気になる進路は?ドラ1最大4人、大阪桐蔭勢は早大、法大進学か