『Qrosの女』桐谷健太のパパラッチ役が「ハマり役」と高評価も“取材でアイドルのゴミ漁り”はアリか?
■40年前は実際にやる記者もいた
「あれはあくまでドラマ上の演出でしょうね。今の時代では絶対にあり得ません」
こう語るのは40年以上のキャリアがあるベテラン週刊誌記者だ。
「私が記者を始めた1980年代は『FOCUS』と『FRIDAY』など写真週刊誌のスクープ競争が激しく、“FF戦争”などと呼ばれました。いわゆるコンプライアンス意識の薄かった時代ですら、ゴミを持ち帰るという行為は賛否両論ありました。つまりゴミを実際に持って帰る記者もいましたが、私が自分の目で見たのは40年間で2度くらい。もし、今やって誰かに見つかって告発されたら、SNSで瞬く間に拡散し、きっとその雑誌は廃刊になりますよ」
他にも、ツッコミどころがいくつかある。2人組で車で張り込みする場合、カメラマンが助手席に座ってカメラを構えるなんてことはまずない。運転席側に取材対象者が来た場合に撮影しにくいし、何より目立つ。基本的には左右どちらにも動ける後部座席に座る。それと、バディを組む相手。どんなに経験が浅い新人記者でも、ベテラン記者が取材目的を告げず張り込み現場の前で待ち合わせしたり、場当たり的に行動することはあり得ないという。あらゆるシチュエーションを想定し、綿密に打合せをした上でバディが足並みを揃えないと、取材対象者に不審がられてバレるリスクがあるためだ。そして、もう一つ……。