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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

自由で訳の分からない 山田孝之が魅力的な存在でいられる理由

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 後者の構成を務めた竹村武司とはそれ以前からの友人で、いまでは「僕の頭脳」(TBS系「A-Studio+」21年6月4日)とまで評す。その後、竹村とはテレビ東京系の「山田孝之のカンヌ映画祭」「緊急生放送!山田孝之の元気を送るテレビ」や、NHK・Eテレで「植物に学ぶ生存戦略 話す人・山田孝之」などを共につくっている。いずれも訳の分からない“変”な番組である。

 竹村は「お互い、愉快犯気質なので、一緒にイタズラ考えてる中学生の感覚」(シー・エヌ・エス「FINDERS」18年7月18日)だと語り、山田をこう評している。

「実は相当策士で、常に『山田孝之を俯瞰して見ている山田孝之』がいるんですよ。プロデューサーでありプレイヤーであるっていうところが最大の強み」(同前)

 冒頭の番組で、山田は新しいことをやり始めることに躊躇する人に向けて「とりあえずやってみたらいい」と言葉を送っていた。「やらないと不安を最初に考えちゃう。仲間を先に探そうとするんだけど、いないんだよ、仲間なんて最初は。とにかく一歩踏み出していけば、どっかで一歩踏み出した人と方向がなんとなく一緒だったら、いつか交わって仲間になるんじゃない? それでチームができていく」と。

 そうやってできた竹村のような仲間と山田は「訳の分からない」ことをやり続けている。だからこそ「訳の分からない」自由な存在のまま、魅力的なのだ。

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