追悼・楳図かずおさん 日刊ゲンダイに打ち明けた「グワシッ!!」誕生秘話と漫画界への“遺言”

公開日: 更新日:

 代名詞「グワシッ‼」の誕生秘話を優しい口調で語ってくれた楳図さん。最近は食事に気を使うと明かし、「食べたことのないものがあるとうれしくて買っちゃうけど、ホヤの味はちょっとね。ムリ」とほほ笑む。1995年に休筆し、漫画創作から遠ざかった経緯を聞くと、やや表情が曇った。

「『もうやめる時期が来た』と思い、やめたんです」と言うものの、画業の晩年には編集者から心ない言葉を浴びせられ、嫌気がさすこともあったらしい。しかし、デジタル作画が進む現在の漫画界に話題が及ぶと、言葉が熱を帯びていった。

「漫画は手描きの温かみ、血が通っていないと」「機械に頼り過ぎると、機械がなくなった瞬間に漫画が描けなくなってしまいます」──。やはり漫画が大好きなのだ。

わたしは真悟」「神の左手悪魔の右手」「14歳」など未来を予見するような長編を残し、連作絵画の1枚には「終りのはじまり」という作品も。インタビュー当日は、核使用をほのめかすロシアによるウクライナ侵攻開始の直後だった。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    演技とイケオジぶりで再ブレーク草彅剛と「10億円マンション売却説」中居正広氏との“絆”

  2. 2

    泉ピン子が終活をやめたワケ「渡る世間は(水原)一平ばかり!」スペシャルインタビュー

  3. 3

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された

  4. 4

    キムタク一家の妹Kōki,は映画主演の裏で…フルート奏者の姉Cocomiの話題作りと現在

  5. 5

    かんぽ生命×第一生命HD 人生設計に大切な保険を扱う大手2社を比較

  1. 6

    米田哲也が万引きで逮捕!殿堂入りレジェンド350勝投手の悲しい近況…《苦しい生活を送っていたのは確か》

  2. 7

    イスラエルにあなたの年金が流れていく…厚労省「ジェノサイド加担投資」引き揚げ“断固拒否”の不可解

  3. 8

    坂本花織の世界選手権66年ぶり4連覇に立ちはだかる…国際スケート連盟の「反トランプ感情」

  4. 9

    カーリング日本女子が到底真似できない中国の「トンデモ強化策」…世界選手権では明暗クッキリ

  5. 10

    公表された重点施策で露呈…JR東海の株価低迷と時代遅れの収益構造