原田悠里さん 母の「まぜご飯」の思い出…「亡くなる2年前に、炊き込みご飯との違いを知り…」
“進化・新化”していく原田悠里を見ていただきたい
最近はまぜご飯のもととして具を売っているんですね。九州に旅行に行った友だちが買ってきて差し入れしてくれました。それで、「そうか、母が食べたかったのは昔、私に作ってくれたこれだったのだ」とやっとわかりました。白いご飯に、具をまぜて食べてみると、しっかり味が染み込んでとてもおいしい。母には悪いことをしたなと思っています。
まぜご飯のほかに母が作るもので思い出すのは押し包丁とお煮しめ。押し包丁は山梨のほうとうと似ている、太くて平べったいうどんです。それを汁で煮込んで食べます。お煮しめは、やはり鶏肉に大きめに切った里芋やタケノコ、ゴボウ、揚げなんかを入れたものです。すごく味が染みておいしかったですね。
今は私もまぜご飯をよく食べています。おいしいまぜご飯のもともたくさんあるので、一度にたくさん作って、100グラムずつラップに包んで冷凍し、食べたい時に食べるんです。食べる時には海苔を散らします。
デビュー40周年の23年4月に北島音楽事務所から独立し、今年で2年目。これからは維持していくことだけではなく“進化・新化”していく原田悠里を見ていただきたいと張り切っています。
新曲「春待酒」、そしてカップリングには「ノクターン」を入れさせていただきました。あのショパンの名曲に木村竜蔵さんが今のこの私の思いをしっかりと作品にしてくれました。そしてその新曲発売に合わせ、「旅情」をテーマにしたニューアルバムも同時発売します。12月の誕生日には鳥羽一郎さんと台湾でコンサートを行う予定です。
(聞き手=峯田淳/日刊ゲンダイ)
▽原田悠里(はらだ・ゆり) 1954年12月、熊本県天草市出身。82年デビュー、85年の「木曽路の女」がミリオンセラー。99年「津軽の花」もヒット。紅白出場3回。12月11日に新曲「春待酒」発売。12月18日13時&18時の2回、バースデーライブを開催(赤坂、ジャズダイニングB-flat)。