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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

香取慎吾の類いまれな瞬発力は、カメラを向けられ続けたことで養われた

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 あまりに怖くて山本は、何かがあったときのために、香取のセリフも「こっそり入れて」本番に臨んだという。だが「本番になったら、こっちはドッキドキでしたけどパーフェクト」(フジテレビ系「おじゃMAP!!」25年1月4日)だった。

 香取は「役づくり」も「よくわからない」という。その代わり「どんなシーンかを説明すると、一瞬で理解する」(ムービーウォーカー「MOVIE WALKER PRESS」(19年6月30日)と、映画「凪待ち」(配給・キノフィルムズ)を監督した白石和彌は舌を巻く。「カメラと、被写体である自分の関係性を、僕がいままで仕事をしたどの方よりもわかっている」と。それは、アイドルとしてドラマ・映画だけでなく、ステージやバラエティー番組でも常にカメラを向けられてきたからに違いない。

 特に香取は「コントが好き」(フジテレビ系「新しいカギ 新春スペシャル」25年1月4日)だという。「SMAP×SMAP」(フジテレビ系)の「ビストロSMAP」内で披露していたミニコントは、ADが持ち回りで担当し、香取が一緒になって考えて作っていたという。面白いと思うゲストが来れば、すぐにパロディーにしてコントにした。

 だから「その場で覚えるのはコントやってたから」(同前)だというのだ。「コントがあったから、ドラマ・映画のお芝居もできてる。そこにいろんなものが詰まってた」と。香取の演技の根底にはコントがあったのだ。

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