九大教授が断言「日本は近い将来1000万人が認知症に」

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 国の予想をはるかに上回るスピードで認知症が増えている。
 厚労省が昨年発表した認知症の高齢者数は、305万人。しかし、九州大の清原裕教授(社会環境医学)らの最新研究によると、実際は全国に推定550万人いて、20年前から6倍に急増。高齢者が増える近い将来には「1000万人」の大台に乗るという。

 清原教授は、年齢構成や出生率、死亡率などが全国平均に近い福岡県久山町の65歳以上の人の健康診断データ(受診率94%)を分析。それによると、認知症の有病率は18%で、昨年10月の全国の65歳以上人口(3080万人)を掛けると、“550万人”という数字が出てくる。

 世田谷区の特養老人ホーム「芦花ホーム」の常勤医である石飛幸三医師がこう言う。
「久山町のデータは医学的に信頼性が高く、私の感覚でも認知症高齢者は国の発表より多い。大事なことは、自分が認知症になるという自覚を持って生活すること。他人事ではないと覚悟すべきなのです」

 恐ろしいのは、65歳以上人口が今後ますます増加すること。昨年で3080万人だった65歳以上人口は、ピークの2042年には3878万人に達する。この時の日本の人口は約1億人だから、10人に1人が“ボケ”ているのだ。

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