10分でOK 「メニエール病」死ぬほど辛いめまいの治療法

公開日: 更新日:

■鼓膜の一部を切開するが、局所麻酔で痛みはほとんどなし

 ほとんどは薬物治療でよくなるが、一方で、「死にたくなる」という言葉まで出てくるほどつらいめまいが何度も繰り返される患者がいる。

「これまでは、薬物治療がダメなら次は手術でした。しかし、手術は全身麻酔で体への負担が大きい。薬物治療と手術の間の治療として登場したのが鼓室内チューブ留置術です」

 鼓膜の一部を切開し、直径4ミリ、長さ2ミリほどのシリコーン製チューブを入れる。耳は外側から順に外耳、中耳、内耳となっているが、鼓膜に穴を開けることで、中耳、内耳の圧調整がうまくいくようになり、耳の中に大気と同じ圧の酸素が入ってくる。それによってメニエール病の症状が改善するのだろう――と推定されている。

「外来で局所麻酔でできます。麻酔が効くまで約10分、チューブを入れるのは1分もかかりません。痛みもほとんどなく、歯の治療より楽かもしれません」

 それでいて、効果は高い。

「めまいの発作頻度が減ります。私たちの最近のデータでは、12例中9例が数カ月から1年以内にめまい発作が治まりました。75%の治癒率です」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭