米国では標準医療 まさかの「糞便移植法」で難病も治る

公開日: 更新日:

 健康な人の便を使って健康になる――。え? まさか……と思うような治療法が注目を浴びている。近い将来、特定の疾患に保険適用され、標準的な治療になるとみられている。

 難病の炎症性腸疾患に悩んでいる人にも道が開けそうだ。突然の激しい腹痛、下血、下痢などを引き起こす潰瘍性大腸炎やクローン病、抗生物質の服用によってある種の菌が増殖し、腸内で炎症を起こす偽膜性腸炎などの治療に、健康な人の便を患者の腸内に注入する「糞便移植法」が効果的だという報告が相次いでいる。

 日本消化器病学会専門医の江田証氏(江田クリニック院長)は言う。
「日本では、炎症性腸疾患が右肩上がりに増え続けています。これまでは遺伝的な要因が大きいといわれていましたが、それだけでは説明がつきません。そこで、患者さんの腸内を調べてみると、腸内細菌の数や種類が少ないといった分布のパターンに乱れがあることがわかりました。極端な清潔志向、食物繊維が少なく高脂肪な食生活などによって、腸内細菌のバランスが崩れ、炎症性腸疾患の発症に関わっていると考えられるようになったのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  2. 2

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 3

    中森明菜が16年ぶりライブ復活! “昭和最高の歌姫”がSNSに飛び交う「別人説」を一蹴する日

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  5. 5

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  1. 6

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  2. 7

    永野芽郁“二股肉食不倫”の代償は20億円…田中圭を転がすオヤジキラーぶりにスポンサーの反応は?

  3. 8

    雑念だらけだった初の甲子園 星稜・松井秀喜の弾丸ライナー弾にPLナインは絶句した

  4. 9

    「キリンビール晴れ風」1ケースを10人にプレゼント

  5. 10

    オリックス 勝てば勝つほど中嶋聡前監督の株上昇…主力が次々離脱しても首位独走