なぜ緊張すると腹が鳴るのか
シーンとした会議の時に限って、お腹がグルグル……。空腹でもないのに、なぜ?
「緊張するとお腹が鳴るのは、自律神経が乱れている証拠です」
こう言うのは、「新宿大腸クリニック」の後藤利夫院長。
腸の動きを活発にするのは副交感神経ですが、人は本来、緊張してストレスを感じると交感神経が優位になり、腸の動きが止まるようにできています。
「ライオンに襲われた時、便意を催したら困りますよね?でも自律神経の働きが悪いと、ストレスを感じた時、腸内で腸の動きを活発にするセロトニンが分泌されて腸が過敏に動くことがあります。だからお腹がグルグル鳴ってしまうのです」
最近、生活習慣の乱れから自律神経の働きが悪くなり、腸が本来と逆の動きになってしまう人が多いのだとか。腸の動きがさらに活発化すると、お腹が鳴るだけにとどまらず、腹痛や下痢に襲われることも。「過敏性腸症候群」と呼ばれる症状です。
「お腹が鳴って困るという人は、まず自律神経のバランスを整える。規則正しい生活をして、バランスのよい食事をすることが大切です。また、腸でのセロトニン分泌を抑えるために、腸内環境を整えることも大切。乳酸菌を含む発酵食品を積極的に取るのがお勧めです」
お腹が鳴ることを気にしすぎると、ストレスでますます腸の動きが激しくなってしまいます。あまり気にしすぎず、キムチやヨーグルトを食べるようにしましょう!