危険度は色で判断 今すぐ病院へ行くべき「血便」とは
「潰瘍性大腸炎は免疫機能が大腸を攻撃する病気で、便の回数が増え、出血や下痢が症状です。難病指定を受けていて完治は難しいですが、薬物治療で症状の出ない状態を保つことができます。QOL(生活の質)を高める意味でも、専門医の診察・治療が求められるのです」
3つのタイプの血便を挙げたが、原因となる疾患の中で最も注意が必要なのは、言うまでもなく大腸がんだ。よくありがちなのが、「血便=真っ赤」という勘違い。前出の通り、大腸がんの血便は赤黒く、一見、分からないものも少なくない。
また、痔を長く患っているために、便に血が混じっていても“いつものやつ”と自己判断してしまい、検査を受けずにいるケースもご用心。結果的に手遅れになりかねない。
「大腸がんは、家系に大腸がん患者がいる人、良性腫瘍の『腺腫』が過去にできた人、潰瘍性大腸炎を患っている人は、そうでない人に比べて発症リスクが高い。血便がなくても、大腸内視鏡検査を数年に1回受けてほしい。大腸がんのサインである血便があればなおさらです」