著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

大阪市はなぜ自殺者が多いのか?

公開日: 更新日:

 関西圏(大阪府・京都府・兵庫県)は、自殺リスクが比較的低い地域です。京都府の標準化死亡比は89.8。京都府民が自殺するリスクが、全国平均の89.8%であるということです。兵庫県は97.9、大阪府は100.2で、全国平均並みです。

 ところが大阪市に限って、116.0という悪い数字になっています。〈表〉は圏内の人口5万人以上の自治体について、標準化死亡比のベスト10、ワースト10をまとめたものです。表から明らかなように、ワースト10の大半は大阪市で占められています。ワースト1位は西成区。自殺リスクは全国平均の2倍以上に達しています。首都圏では横浜市中区や東京都台東区といった、いわゆるドヤ街を抱えている自治体の数字が、突出して悪くなっています。関西でも同様に、あいりん地区を抱える西成区が突出しているのです。

 しかし大阪市は、他の多くの区でも標準化死亡率が100を超えているのが大きな特徴です。全24区中、100未満はわずか8区に過ぎません。福島区は、大阪市から唯一、ベスト10入りしています。また鶴見区と、東・西淀川区が80台になっています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…