「病院死」と「自然死」は何が違うのか?

公開日: 更新日:

 6人の常勤医を抱え、3つの在宅診療所のほかに訪問介護ステーションや老人介護施設などを運営する医療法人「アスムス」理事長の太田秀樹医師が言う。

「私はこれまで800人以上をみとってきましたが、ご遺体がキレイなのは自然死の方です。病院で亡くなった人は点滴で栄養や水分を亡くなる直前まで投与されています。そのため、体全体がむくみがちです。一方、自宅や介護施設で自然死された方は亡くなる前に水分が抜けてやせ、キレイに見えます」

 医師は亡くなったかどうかを調べるために「呼吸停止」「心停止」「脳死」を確認する。

「脳死は、瞳孔が開いているか否かで判定します。病院で亡くなった人や若い方はすぐに瞳孔が開くのですが、お年寄りで自然死の場合はなかなか開きません。理由はハッキリしませんが、開くまで30分くらいかかるケースも珍しくないのです」

■若い人ほど死ぬときに痛みを感じず

 死に顔にも違いがある。病院で亡くなる方は最後まで生きるための戦いをしているせいか、苦悶の表情を浮かべる人が少なくない。ところが、自然死は眠るように亡くなるため、穏やかだという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…