フッ素入り歯磨き粉に効果はあるのか
ただ歯磨きするだけで、フッ素は歯を丈夫にしてくれる? ユニオルソ矯正歯科(東京都豊島区)の篠原親院長に聞きました。
「ほとんどの人はフッ素入り歯磨き粉の効果を得られていないと思います。歯磨きの後に、フッ素をしっかり洗い流してしまっているからです」
フッ素化合物は、歯のエナメル質を構成するハイドロキシアパタイトをより硬い物質に変化させ、虫歯を防ぐ働きがあります。
日本では、市販の歯磨き剤のほとんどがフッ素入り。そのひとつで「フッ素が長く残る」とうたう有名ブランドのホームページを見ると、歯磨きの後、わずか10~15ミリリットルの水で「1回だけ」すすぐことを推奨しています。
「歯科医院で高濃度のフッ素を塗布するとき、通常は30分、洗い流さず放置します。市販の低濃度のフッ素配合歯磨き粉で2度も3度も口をすすいだら、ほとんど残らないでしょうね」
そうは言っても、歯磨き粉が口の中に残るのは気持ち悪いから、ブクブクと何度も口をすすぎたくなる人は多いはず。そういう人には、歯磨き粉以外の選択肢もあります。
「市販の製品でフッ素効果を求めるなら、歯磨き粉よりもフッ素入りのジェルか洗口液のほうがおすすめです。ただし、歯の表面がきれいでなければ効果はありません」
使用前に歯磨きすることをお忘れなく!