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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

アルコール分解酵素に地域差 近畿と中部に下戸が多い理由

公開日: 更新日:

 アルコールを分解するには、発がん性物質のアセトアルデヒドを無害な酢酸に分解する2型アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH2)が欠かせません。その遺伝子には、正常型と変異型があり、遺伝子がどんな組み合わせかによって、飲めるかどうかが変わってきます。

 変異型の分布は、世界的に地域差があり、日本にも地域性が見てとれるのです。つまり、飲める人と下戸の分布には、一定の特徴があります。両親から変異型をともに受け継いだ下戸は、中国をはじめとする東アジア一帯にしか見られません。

 実は、国内を地方別に分けて考えると、変異型を併せて持つ割合が最も高いのが近畿地方。それに次ぐのが、中部地方です。このエリアから遠くなるにつれて、逆に正常型を併せて持つ割合が増えます。

 都道府県別に正常型の割合を調べると、秋田がトップで鹿児島が2位。10位以内には東北や九州、北海道、沖縄などが名を連ねています。最下位は三重で、ブービーが愛知と共に中部地方です。76・7%が正常型の秋田と比べると、三重は半分程度の39・7%。その違いは歴然でしょう。

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