大腸がん<1>「検査室の異様なやりとりでがんを予感した」

公開日: 更新日:

■「次回に来るまでに病院を決めておいて」

 この時期、カルチャースクールの講師、執筆、講演など、仕事も多忙で、また同居している病弱な父親の世話なども加わり、つい便潜血陽性が記憶から薄れていた。

 翌08年11月に定例の「健康診断」を受けたとき、再び「便潜血・陽性」の結果が出た。

 これといった自覚症状はなかったが、担当医のアドバイスを受けて、地元の総合病院「大野中央病院・外科」で精密検査を受診することにした。

 約2時間かけて下剤を飲み干し、大腸内視鏡検査を受けていたとき、モニター画面を見ていた医師が、「アッ」と驚いた声を上げた。

 直後から検査室が慌ただしくなる。医師と看護師の矢継ぎ早の会話が続いた。

「検査室の異様な事態を耳で聞きながら、私は『がんなのか』と怖さを感じる一方で、どこか冷静な自分がいました」

 急きょ、大腸組織の生検を行い、やがて車椅子に乗せられてレントゲン室に移動した。腹部の撮影が終了して、1時間ほどベッドに横たわり、再び診察室に呼ばれる。担当医からこう説明された。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭