患者さんや家族に合ったキャラの医師やスタッフをマッチング
当初は95歳の旦那さんと2人きりで生活されていましたが、奥さまが伏せってからは長男夫婦の家に同居。いまはそこに長女が介護のために同居していました。ある時、その娘さんが私たちにこれまでの思いを吐露されました。
「今回、あけぼのさんに頼むまでも道のりが長かったんです。以前の在宅医療の時には、訪問看護師さんも点滴をつけるだけつけて帰っていっちゃって、ちょっと無責任だなって思ったこともあったりしました。病院に戻りたいという要望を伝えたら、なかなか診療情報提供書(紹介状)を書いてくれない。ほとほと在宅医療には懲りましたが、それでも母がどうしても自宅で最期の時間を過ごしたいからと、改めて希望しました。でもその時も、病院の先生からは訪問診療を途中で断ってるから紹介状は書けないと言われ、最終的にケアマネジャーさんに今度は断らないという約束で探していただきました」
こうして、最期は自宅でというご本人の希望通り、その10日後にはご家族が見守る中、旅立たれていかれました。
自宅で最期を迎えたいという患者さんの素朴な思いが普通にかなえられる社会を実現するためにも、各医療や福祉関連従事者において、患者さんと会話をするスキルの向上はこれからますます重要になっていくことでしょう。