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堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

驚きの「祈り」の効果! 心のよりどころがハッピーをもたらす

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 こうした背景には、各人の病気の差異や個体差もあるため、絶対的な効果が見られたとは言い切れないでしょう。また、プラセボ効果よろしく、祈りを捧げられたことで安心感を抱き、思い込みの力によって一時的に体調が良好になったといったケースもあるかもしれません。

 しかし、祈りが患者たちに良い影響を与えたということも事実です。ハーバード大学のチェンとバンダーウィールが5000人以上を対象に行った研究(2018年)では、8年から14年にわたる追跡調査も踏まえ、最低週1回でも祈りを捧げる人たちは、人生の満足度が高く、ポジティブで、性格的に強い面が多く、薬物の使用の可能性が少ないなど、ウェルビーイングの面で、非常に良い傾向があったということです。

 テキサス州立大学のエリソンらが1500人以上を対象に行った研究(2014年)によれば、信仰心を持って祈りを捧げている人は、心配、恐怖、社会不安、強迫症など、不安障害を経験する割合が低いこともわかっています。神を信じることが心のよりどころになる可能性があるということを研究では示唆していて、言い換えれば、ちゃんと心のよりどころになるようなものを見つけて、感謝の気持ちを持って生きることが大切なのでしょう。普段から感謝の気持ちを持っている人は、よく熟睡できるという研究結果もあるほどです。私たちが想像している以上に「感謝」の気持ちは万能薬なのかもしれません。

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