中央構造線周辺グラリ 長野震度5は首都直下地震の前兆か
日曜(25日)朝に震度5強の地震に襲われた長野周辺は、断続的な余震に見舞われている。気象庁によると震源地は長野県南部。震源の深さは約7キロ。地震の規模はマグニチュード(M)5・6と推定されている。1週間程度、最大震度5強の地震が起きる可能性があるとして、注意を呼び掛けている。
「今回の地震は昨年4月の熊本地震、今月20日の大分地震と関連していて、『中央構造線』の活発化によるものとみています」
こう分析するのが、武蔵野学院大特任教授の島村英紀氏(地震学)だ。
日本最大級の断層である「中央構造線」は全長1000キロ以上に及び、九州から関東にかけて日本列島を貫くように走っている。そのズレによって大きな揺れが引き起こされた可能性が非常に高いというのだ。「中央構造線」は鹿児島から熊本、大分を通り、四国北部を経て紀伊半島を横断。伊勢湾を横切って天竜川沿いを北上し、長野県諏訪湖付近で本州の中央部を横切る巨大な地溝帯「フォッサマグナ」にぶつかる。
「25日に発生した長野の地震は、フォッサマグナの西の縁を垂直に走る日本有数の活断層『糸魚川―静岡構造線』の歪みによる影響も考えられる。中央構造線の周辺では地震の発生が集中していますし、その延長線上にある首都圏への影響も懸念されます。警戒を怠らないことです」(島村英紀氏)