北海道地震で判明…災害に弱い“盛土造成”のニュータウン
都はこのマップについて、「危険度を示すものではない」(市街地整備部区画整理課)と説明するが、災害によって地すべりや地盤沈下、液状化などが起きる可能性は否定できないのだ。
「当然ですが、造成地は長い年月をかけて自然に形成された土地よりも弱い。最悪なのは、地盤の硬い部分と軟らかい盛り土の部分が交錯した土地に建てられた家です。地震が起きたときに半壊したり、傾いたりします。また、ニュータウンの場所によっては、硫化鉄を含む黄鉄鉱の粘土が地盤に含まれている。そのため、雨や水と混ざると硫酸が生成され、鉄筋の家は腐食してしまうのです。さらに、地盤が軟らかいと、ガス管や水道管などの埋設管が地震で破損しやすくなる。災害が発生したとき、家の損壊を免れてもライフラインが断たれる可能性があります」(高橋学氏)
東京23区にも盛り土造成地は点在しており、自治体の出している盛り土造成地マップで確認できる。土地が軟弱なところでは、戸建てよりも、基礎工事のしっかりした集合住宅に住んだ方がいいという。防災のためなら引っ越すのもアリか。