東京五輪も欠場者続出? 海外選手が酷暑より恐れる大地震
東京の酷暑もようやく終わりを告げたのか、今週に入って朝晩はめっきり涼しくなり、日中も長袖姿が目立つようになったが、2年後の夏に開催される東京オリンピック(7月24日~8月9日)は、今年以上の暑さかもしれない。
国際オリンピック委員会(IOC)は12日、2020年東京五輪の大会組織委員会がサマータイム導入を検討していることについて支持することを明らかにした。IOC委員も120人以上が命を落とした地獄のような暑さを懸念。アスリートや観客の健康を考えるIOCのコーツ調整委員長は「非常によい解決策と思う」と述べた。
しかし、海外のアスリートたちが恐怖感を抱いているのは、日本の酷暑だけではない。ある競技団体の関係者がこう語る。
「今はインターネットがあるので、海外の情報は瞬時に分かる。関西空港が水没した25年ぶりの大型台風による被害状況や北海道全土の明かりを奪った、胆振東部地震の実態も知っている。『厳しい暑さは事前の準備でどうにかなる。台風も突然やってくるわけではない。日本人は地震に慣れていると聞いた。ならばどう防げばいいのか。寝ている時、電車に乗っている時に大地震が起きたらどうすればいいのか、教えてほしい』というメールが米国から来ました。外国人からしてみれば日本は災害王国です。酷暑対策だけでなく、今後は五輪の開催期間中に台風や地震が起きた時の避難方法などについてもアナウンスしなければならないでしょう」
16年リオ五輪の時はブラジルでジカ熱が流行し、欠場を表明する選手が多数いた。首都圏直下の大規模な地震は、いつ起きても不思議ではない。地球の裏側にいても日本で起こっていることが手に取るように分かる昨今、「東京五輪は地震が怖いから出ない」という海外選手が相次いでも不思議ではない。