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田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

“私立小御三家”から転落しかねない…学習院初等科の危機

公開日: 更新日:

■人気復活の兆しの背景は…

 学習院初等科の教育でもっとも力が入れられているのは生徒の人格形成。公家の学校だから、どちらかというと優しさを前面に押し出した教育が行われていると思いがちだが、校風を示す言葉として一番最初にくるのは「質実剛健」。学習院長を務めた乃木希典陸軍大将の遺訓でもある。

 6年生の時に静岡県で行われる4泊5日の沼津海浜教育は、100年以上も続く伝統行事。競技水泳ではなく、日本古来の立ち泳ぎ、横泳ぎ、平泳ぎなどを用い、長時間泳げるようにするのが目標だ。なお、質実剛健の校風を体現するように、男子生徒は全員、水着ではなく赤いフンドシを着用する。

 もちろん、現代に合わしたカリキュラムも積極的に取り入れている。3年生からは1人1台のパソコンを使った情報教育や、少人数による英語教育もスタートする。

 学習院関係者の直近の気がかりは、学習院女子高3年生の愛子さまの進路。学習院大に内部進学するのか、それとも他大学を目指すのか、いまだ情報は漏れ伝わってこない。

「人気が多少回復したといっても、皇室のさらなる学習院離れが進むと、初等科にとってダメージとなるのは避けられない」と関係者は危機感を募らせる。学習院の今後を左右しかねない愛子さまの決断が明らかになるのは間もなくである。(一部敬称略)

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