慶応幼稚舎の教育を国内最高峰と勘違いする生徒たち
「お受験」(小学校受験)といえば、真っ先に名前が挙がるのが「慶応幼稚舎」。まぎれもなく、人気ナンバーワンの名門小学校だ。その魅力は慶応大までエスカレーター式に上がれることばかりではない。セレブ家庭の子弟が集まっているだけに、将来につながる人脈がここでつくられるのだ。それは、幼稚舎出身者の財界での活躍ぶりを見ても一目瞭然。
■2000万円問題でお騒がせの副総理の弟もOB
たとえば、麻生セメント会長の麻生泰。政界のお騒がせ男、麻生太郎副総理の6歳下の実弟である。太郎が初等科(小学校)3年の時から大学(政治経済学部)まで学習院なのに対し、こちらは幼稚舎から中学、高校、大学(法学部)までずっと慶応だ。
この麻生泰について、後輩の幼稚舎OBは「リーダーシップの取れる人物」と話す。事実、6年前から九州経済連合会の会長を務め、今や「九州財界のドン的存在」(地元紙デスク)と評価も高い。
九経連の会長職は半世紀以上、九州電力の歴代会長が務めてきたが、それ以外で同ポストに就いたのは麻生が初めて。その人脈の広さを買われてのものだった。「老後2000万円問題」など、失言を繰り返し、人望をどんどんなくす兄とはエライ違いである。