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三枝成彰作曲家

1942年、兵庫県生まれ。東京芸大大学院修了。代表作にオペラ「忠臣蔵」「狂おしき真夏の一日」、NHK大河ドラマ「太平記」「花の乱」、映画「機動戦士ガンダム逆襲のシャア」「優駿ORACIÓN」など。2020年、文化功労者顕彰を受ける。

「五輪までに必ず来る」専門家が耳打ちした大地震のリスク

公開日: 更新日:

 そこが地震に関する番組を4日間ぶっ通しで放送した裏には、政府の指示があったのではないか。もちろん確たる証拠はないが、政府の意向が働いた可能性は大いにあると思う。

 地震発生時は水害も怖い。東日本大震災でも津波が甚大な被害をもたらしたが、地下鉄のトンネルがクモの巣のように広がっている首都圏は、より危険だ。中央防災会議がまとめた「荒川堤防決壊時における地下鉄等の浸水被害想定」によると、3日間に550ミリ以上の降雨で荒川の岩淵水門付近で堤防が決壊した場合、最大で17路線97駅が水没する可能性があるとされている。津波発生時にも同等かそれ以上の被害が出そうだ。

 大航海時代にスペインと覇権を争ったポルトガルは、1755年のリスボン地震以降、輝きを失った。30メートルの津波と5日間続いた火災によって、リスボン市民の3割以上が命を落としたとされる。そこからの復興は容易ではなかったのだ。

 2万3000人の命を奪い、95兆円の経済被害が想定される首都圏直下地震が起きた後、果たして日本は立ち直れるのだろうか。大いに不安である。

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