「五輪までに必ず来る」専門家が耳打ちした大地震のリスク
そこが地震に関する番組を4日間ぶっ通しで放送した裏には、政府の指示があったのではないか。もちろん確たる証拠はないが、政府の意向が働いた可能性は大いにあると思う。
地震発生時は水害も怖い。東日本大震災でも津波が甚大な被害をもたらしたが、地下鉄のトンネルがクモの巣のように広がっている首都圏は、より危険だ。中央防災会議がまとめた「荒川堤防決壊時における地下鉄等の浸水被害想定」によると、3日間に550ミリ以上の降雨で荒川の岩淵水門付近で堤防が決壊した場合、最大で17路線97駅が水没する可能性があるとされている。津波発生時にも同等かそれ以上の被害が出そうだ。
大航海時代にスペインと覇権を争ったポルトガルは、1755年のリスボン地震以降、輝きを失った。30メートルの津波と5日間続いた火災によって、リスボン市民の3割以上が命を落としたとされる。そこからの復興は容易ではなかったのだ。
2万3000人の命を奪い、95兆円の経済被害が想定される首都圏直下地震が起きた後、果たして日本は立ち直れるのだろうか。大いに不安である。