「五輪までに必ず来る」専門家が耳打ちした大地震のリスク
昨年末に当欄で少し取り上げたが、やはり今年は首都圏で大規模な地震が発生するリスクは高そうだ。知り合いの地震研究者は昨年、「年末までに発生するから覚悟しておいてください」と僕に耳打ちしていた。この見通しは幸いにして外れたが、今度は「五輪までには必ず来ると思って備えてください」と警告している。専門家からすれば楽観視できるような状況ではないのだろう。
政府の地震調査委員会も、今後30年で震度6弱以上の地震が発生する確率を東京の新宿区で48%、千葉や横浜で80%超と公表している。それが今年の夏までに起こったとしても、なんら不思議ではない。
NHKは先月、東京をモデルにした架空の都市で地震が発生し、想定外の事態に襲われる様子をドラマ仕立てにした「パラレル東京」を4日間連続で放送した。
この作品の“合言葉”は、「自分の命は自分で守れ」。いざとなれば誰も助けに来てはくれない。だから、自分たちで必要なものを用意して、わが身を守る行動をしなさいというものだ。
その内容は具体的で、水は1人1日3リットルが必要だから10日分で30リットルは用意しろとか、ガスが止まっても調理できるようにカセットボンベを買っておけとか、地震発生後はブレーカーを落としておかないと通電した時にショートして火災になる危険性があるとか、必要な情報がふんだんに盛り込まれていた。NHKは総務省の外郭団体であり、国民の受信料で成り立つ公共放送である。