昨年6月の国会質疑でも指摘されていたのに…能登半島地震の危険性が住民に届かなかったわけ
最大震度7を観測した能登半島地震。9日、石川県警は150人態勢で、輪島市の観光名所「朝市通り」周辺で大規模な捜索を開始した。同日午前9時までに確認された死者は前日から12人増えて180人。連絡が取れない安否不明者は同時点で120人となった。
石川県内に設置された避難所約390カ所には約2万8000人が身を寄せるなど、未曽有の大災害となった今回の大地震。
「天災は忘れた頃にやってくる」とは科学者で随筆家の寺田寅彦の言葉だが、能登半島では近年、地震が続いており、早急な対策が叫ばれていた。例えば、2023年5月5日にも、珠洲市を中心に震度6強の地震が発生。これを受け、6月9日の参院災害対策特別委員会でも、こんなやり取りがあった。
委員「能登半島での群発地震、去年の臨時国会のこの委員会でも取り上げて、監視、観測の強化をお願いをした経緯があるんですが、今、正直どうしてこういうことが起きるのか分かっておりません。(略)
不気味なことにというか、この震源地が、震源域が南から北に移動してきているということなんですね、少しずつ。その能登半島の沖に、すぐ沖には、過去にマグニチュード7クラスの地震を起こした海底活断層のある領域があるわけですが、そこにだんだんだんだん近づいてきているというのは今心配されて、これによって、場合によれば、この活断層が動くようなことになれば、より大きな地震あるいは津波のおそれもあるんではないかと(略)