震災で状況一変、2024年も値上げ収束は望めず…昨年の東京物価は41年ぶり「3%」上昇
やはり歴史的な値上げの一年だった。総務省が9日、東京都区部の消費者物価指数の2023年平均(速報値)を発表。価格変動の大きい生鮮食品を除き前年比3.0%上昇した。上昇率3%台は第2次石油危機が影響した1982年以来、41年ぶり。都区部の指数は全国の物価動向の先行指標とされる。
「生鮮食品を除く食料」は前年比8.0%上がり、実に76年以来47年ぶりの伸び率だ。総務省が「頻繁に購入するもの」(年間15回以上)に分類する44品目に絞ると、伸び率は平均8.5%でさらに全体を大きく上回る。
鶏卵24.3%、チーズ(国産品)23.2%、調理パン13.5%、ゆでうどん12.9%、牛乳12.2%、おにぎり11.4%など上昇率2桁はザラ。改めて値上げに苦しんだ一年を実感させられる。
ただ、同時に公表された昨年12月の消費者物価指数の上昇率は、前年同月比2.1%と2カ月連続で鈍化。帝国データバンクの調査(昨年11月末時点)によると、今年1~4月に値上げ予定の食品は計1596品目と昨年同時期の6785品目から76.4%も減少する。