「裏金って言うな!」自民党が幼稚な“言葉狩り”…岸田首相「定義は困難」でゴマカす無責任
5日から全閣僚が出席する衆院予算委員会の質疑日程が入り、国会論戦は本格化。珍しく野党の足並みもそろい、裏金追及で攻勢を強めている。逆風が吹き荒れる中、火に油を注いでいるのが、岸田首相の反省ゼロの無責任発言。自民党も幼稚な言葉狩りに興じる始末で、この政権は今国会を乗り切れるのか。
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立憲民主、日本維新の会、共産、国民民主の野党4党の国対委員長は、今国会で定期的に意見を交わす連絡協議会の設置を決定。裏金追及で事実上の「共闘」関係にある。
野党4党は予算審議を始める前提条件として、自民側に全所属議員を対象とした派閥からの還流の不記載の有無を調べた「裏金議員リスト」の提出を要求。自民側も受け入れ、5日朝、暫定的リストを野党に提示した。野党側はリストの内容次第で審議拒否も辞さない構えを見せ、のっけから自民を大きく揺さぶっている。
自民の国対サイドの苦労を知ってか知らずか、追及材料を与えまくっているのが、岸田首相だ。裏金問題を巡り、フザけた答弁を連発。今月2日の参院本会議の代表質問では裏金の定義を問われ、こう言ってのけた。
「文脈に応じて、意味、内容が異なってくる。一概に定義をお答えすることは困難」
政治資金収支報告書という正式な帳簿に載っていなければ「裏金」だ。安倍政権時代の2019年、首相主催の「桜を見る会」に反社会的勢力が出席していたかが話題となった。質問主意書で「反社の定義」を問われると〈形態が多様で、時々の社会情勢に応じて変化し得るもので、あらかじめ限定的かつ統一的に定義することは困難である〉とする答弁書を閣議決定。まさか、ここまで岸田首相も「アベ政治」のゴマカシ手法を踏襲するとは……。